ハロン湾(in ベトナム
熟女2人の珍道中

  2012年10月 友人と Look JTBの 現地係員がご案内する 「ハノイ満喫6日間」で ハロン湾を目指しました。

  松山から大阪まで、プロペラ機で・・。関空で前泊して、奈良在住の友人と海外出発ロビーで待ち合わせ、係員から
  説明を受けたあと通関から出国。ベトナム航空でハノイまで約4時間半のフライトです。ハノイ空港には、現地ガイド
  が迎えに来ていて、ホテルまで送迎してくれました。

  ベトナムは約7年前に、アンコールワットへ行った帰りにホーチミン市に立ち寄って以来2回目の訪問となりましたが、
  今回の印象は ベトナムの人々の素朴で穏やかな様子でした。一年前と約6年前に行った中国とは、同じ共産国でも
  印象が大きく違っていました。中国では欧米人の観光客をほとんど見かけないのに対して、ベトナムでは欧米人の
  観光客を多く見かけます。

  特に「ハノイから約1時間の田舎の村「ドゥンラム村」では、日用品の店先に座っていたお年寄りの男性に
  話しかけられ「震災の被害からは復興していますか?」と聞かれました。
  東北で震災があった時、テレビから日本の被害状況がリアルタイムで流れていたそうです。
  大正や昭和初期の日本のお年寄りを思い起こさせるその老人は、質素と気品が同居していました。ハノイの街中で
  乗ったシンクロ体験時では、排気ガスと粉塵の匂いが鼻をつき、ハンカチで口元を押さえるほどでしたが、
  北ベトナムでは、田舎が心和む穏やかな魅力がありました。

  到着した日の午後は、フリータイム。二人で、ホテル建て物群中央にあるあずま屋のバーで、揚げ春巻きを
  食べながら、ハノイ・ビールを飲み、昔話で時間を過ごしました。
  夕食は、持って行ったカップラーメン。湯沸かし器はありましたが、箸を持って行くのを忘れてスプーンで食べる
  ことになりました。 それに椅子が一つしかなく、友人は立って食べることになってしまいました。

  彼女とはもう約40年来の知人です。横浜の同じ教会で礼拝を守っていたクリスチャンの友人です。二人で
  2部合唱をして奉仕した事もありました。私が大方 平穏に過ごした人生だったのに比べて、彼女の人生は波乱万丈
  でしたが、不幸では無かったと思える彼女の人生を聞きながら食した揚げ春巻きは、大変美味しかったのが
  思い出となりました。友人は日本国籍を捨てて、カナダ人となりました。約2年後にはカナダに帰り、老後の生活と
  なります。日本に住んでいるここ2年の間に、東南アジアを旅しておきたいと二人で旅立ちました。


 HOTEL(インターコンチネンタル・ハノイ・ウエストレイク)

  西湖に面した新しいホテル。5つ星ですが、テラスに椅子もなく、部屋の中に椅子が
  一脚しかなく、ちょっと不満でしたが、ベッドの硬さや眺望はとても良く満足でした。
  最近 部屋の電灯をつけるスイッチ横に、「Do not Disturb」のスイッチがあるようで、
  気付かず押していました。毎日部屋の掃除がされていなく、電話してバスタオルの
  交換をしてもらいながら、「5星なのにどうしてだろう?」と言っていたら、外側の
  ドアの横に「Do not Disturb」とランプが付いていたようです。帰る頃になって、
  知らされガックリ!
  帰国してから夫に、「最近のホテルはそう言うボタンが付いているよ。」と言われ、
  スイッチの文字を確かめなかったことを後悔しました。友人も私も、かなり間抜けです。
  こんな大らかな彼女が何故、波乱万丈な人生を過ごしたか不思議ですが、心の余裕を
  失う位の環境の変化に翻弄されたのかもしれません。

  帰国日の午後もフリータイム。蒸し暑さで疲れた二人は部屋で昼寝です。
  ハノイの日中はとても蒸し暑く、日本の梅雨時以上でした。
  帰国の飛行機は朝00:20分出発なので、また写真の東屋のバーで、時間待ちに
  カクテルを飲みながら昔話を・・・。今回の旅行はよく話しました。ちなみに私

  そのお酒のせいで飛行場の手荷物検査の時、大事なバックを忘れそうに・・。後ろに
  並んでいた韓国人らしき若い女性がもって来てくれました。お酒に弱い私が飲む
  時間帯を間違ったようです。酔ってぼんやりしていました。危ない!危ない!

           インターコンチネンタル・ハノイ・ウエストレイク写真集

水上人形劇

  ベトナムの伝統芸能 水上人形劇を鑑賞しました。両サイド上部に英語で
  解説やストーリーがでていますが、読む速度が遅い私には無意味でした。
  すだれの後ろに隠れたまま長い棒の先の人形を操ります。
  色鮮やかな人形と動きの早さで、楽しい劇でした。欧米人の観光客が目立ちます。

                 人形劇写真集
  
 ハノイ市内風景

  ハノイはホーチミンに比べると中国の影響が大きいと思われる街です。ガイドの説明によると、中国の支配は千年、
  フランスの支配は100年、日本にも少しの間支配されていると言います。街路樹は多いのですが、バイクの多さの
  せか空気は至極悪く、ハンカチを口にあててしまうほどですが、友人は平気な顔をしていました。私が神経質なので
  しょうか?臭いもあってちょっと我慢し難い状態の場所もあります。蒸し暑さと相まって、好きになれそうにない街
  でした。10月の終わりから乾期となり、過ごし安くなるそうです。朝バスの中から街を見ていると、空気の悪い家の
  外に椅子を持ち出して朝食を食べています。おうどんの様な、ヌードル(フォー)のようです。一人で食べるのではなく
  複数で食べるのがベトナム流のようですが、「わざわざ空気の悪い家の外で食べなくても!」とも感じました。

  市内観光は鎮国寺、ホーチミン廟、一柱寺、文廟、ホアンキエム湖、オペラハウス、玉山祠、などですが、友人が
  バッチャン焼きの話題を出した途端ガイドが、「見に行きたいか?オプショナルでいくらだ。」と行かざるを得ない
  状態になり、オプショナルで見に行く事になってしまいました。友人がバッチャン焼きの陶器を購入したかった
  ようですが、私の本心はどうでもよかったのです。一輪ざし2個と風鈴をお付き合いで購入しました。愛媛の
  砥部焼に親しんでいて、絵付けなども経験し、焼き物の工程は度々見ている私には、特別な感動はありません。
  それに最近、物に執着を失った私は、内心欲しいものはありませんでした。友人はまだ、物を購入するのが楽しみで
  「娘には これ」「「あの子には これ」「私には これ」と買い物を楽しんでいました。

  「ホーチミン廟」は10月は修復中で、入場は出来ず、外からの見学です。「おじいさん」と呼ばれ今だ ベトナムの
  人々に慕われているそうです。私の夫の趣味、オペラの劇場「オペラハウス」もバス中から見学しましたが、庶民には
  遠い存在で、ガイドは「一度も入ったことはありません」と言っていました。フランス大使館やカナダ大使館は、濃い
  黄色の
建て物で特徴ある色彩です。国家主席官邸も、この色の建物でした。

  ハノイの特徴はバイクの多さ。少し流れが途絶えたところを狙って道路を横断します。ここにも「あうんの呼吸」が
  あって、走ることは「あうんの呼吸」を阻害するので危険だそうです。
  日本人の観光客も多く、そこかしこで日本語が聞こえてきました。東関東大震災後しばらくは、日本人観光客が
  来なくなって、日本語ガイドの彼女は失業状態だったと語っています。どうも彼女は、主張の激しい中国人や韓国人
  より日本人が好みのようです。日本語を勉強した所以でしょうか? 穏やかな人柄を感じるベトナム人を、日本人の
  気質に似ていると語る人もいます。カナダに移住した友人も、東南アジアからの移民の中では、ベトナム人が
  一番日本人に似ていると語ります。


                                      ハノイ市内写真集
 

アオザイ体験

  旅行社設定のアオザイ体験。やはり襟付きにすべきでした。色で選んだ二人ですが
  後になって、「やはり伝統的な襟付きにすればよかったね。」と後悔しました。
  また お化粧直しや髪の整えもすべきでした。日本と違って待合室が一階にあり、
  着替えは3階で、撮影は4階と言った不便があり、化粧品や櫛を待合室に置いていた
  からです。日本の写真スタジオは、着替えや化粧直し出来るスペースが、同じ場所に
  あって、それもカーテンなどで仕切られ、こっそりお化粧直しなど出来るように鏡が設置
  されていたりします。日本人の気配りはきめ細やかなのだという事に 改めて気付きました。

  余談ですが、ベトナムの家は縦に伸びているのが普通の様で、広い土地があっても縦長に
  伸びている家が多いのです。狭い土地を利用して4−5階に建てた様な家が多いです。
  ガイドによるとベトナムの家の特徴だとか。そして大抵、一階は台所になっているのが
  普通だそうです。そしてまた、4階あたりには、屋根のある広いベランダがあって洗濯物を
  干しています。屋根の上には丸い水の入ったタンクが乗っています。高さを利用して水が、
  出るように屋根の上に置くそうです。タンクに入れる時は電力で一杯にするそうです。

  アオザイを着る事もないでしょうから、楽しい体験ではありましたが、イケメンの若い
  男性カメラマンが、ほっぺたや手をさわってポーズを支持するこの撮影には、チョット辟易。
  66歳と65歳のブッ飛び体験でした。5枚ほどプロの写した独りで撮った写真を貰い
  ました。これはおまけで、二人一緒に私のカメラで撮ってくれたものです。
  体験希望の方は旅行社やインフォーメーションでお調べ下さい。
  
鎮国寺

  私達が泊まっているホテルに隣接する湖、西湖に突き出た小さな半島キムグー(金魚)島にに建つ鎮国寺。
  ハノイでは一番古い、曹洞宗の拠点となるお寺だと言います。カイオック(開国)寺から アンクオック(安国)寺、
  そしてチャンクオック(鎮国)寺と名前を変えたお寺だそうです。墓塔や仏塔は 美しく圧巻でしたが、本尊として
  置かれている仏像は、ピカピカでなんだか安っぽく、日本の木彫りの仏像の方が威厳があり、かつ精神性を感じます。
  普段接することの無いお寺で、日本のお寺の雰囲気の方が、私にはあっています。慣れ親しみ生活に
  融合するってこんなことなのでしょうか? ベトナムの人々は、仏教徒が99%で信仰深いということです。

  どこか中国風で何処かチベット風、されどベトナムと言う感じですが、珍しいけれど落ち着く感じの雰囲気はあります。

                                    鎮国寺写真集
 
文廟
  文廟は、孔子の別名であり ベトナム初の大学だと言います。バッチャン焼きで造られた瓦を使用した大中門の
  てっぺんには鯉などの色々の形をした、日本で言う鬼瓦が並んでいます。3つ目の門 奎文閣はハノイのシンボルと
  なっている門だと言います。これをくぐるとティエンクアンという四角の池があり、その両側には、官僚登用試験
  科挙試験の合格者が刻まれた、一つ一つ違った表情をした亀の上に乗った石碑が並んでいます。大聖殿前の広場
  では、ござを敷いて、王族・貴族の子弟や官僚が受験したのだそうです。ここには、亀の上に乗った鶴の鉄像が
  ありました。幸運の象徴だと言います。日本でも、長生きの象徴として「鶴は千年、亀は万年」などと言って、よく似た
  言い伝えがあります。そのうえ日本には、「鶴亀!鶴亀!」なんて言うおまじないまであります。少し意味合いは
  違いますが、「つるかめ算」などと言う計算方法もあり、鶴と亀は共同体のように使われよく似ています。
  またこの場所に書かれている、「萬世師表」とは孔子を表す言葉で、「永遠に人々の模範となる先生」と言う意味だと
  いうことです。

一柱寺
 その昔 Ly Thai Tong帝時代に、蓮華の上で子供を抱いた観音菩薩の夢を見て間もなく、
 子供を授かったことから、皇帝は夢の観音菩薩に感謝し、蓮の花に見立てた寺を建立したと
 言い伝えられているというのです。一本の柱の上に四角の寺があり、大地を象徴する四角い池の中に
 建てられています。四角の大地に寺は、仁愛が世界中を照らすという思想を表現しているそうです。


                                     文廟と一柱寺写真集
 
 玉山祠
  ハノイにある湖ホアンキエム湖のゴックン島にある神社です。ベトナムの英雄チャン・フン・ダオや学問、武芸
  医学などの神様が祀られている所だそうです。ホアンキエムとは「剣を還す湖」と言う意味だとか・・・。


  この湖で捕えられた巨大な亀が剥製にされていましたが、体長2メートルの巨大亀で、見たことのない大きさでした。
  ウミガメならこれ位はあるのかもしれませんが、まさしく浦島太郎の物語を連想させるくらいの大きさです。
  大人の人を乗せて泳げるのではないかと、思ったほどです。

  田舎から出てきた婦人の団体が、集団でお祈りをしていて、建物の中には入れませんでした。色鮮やかな衣装を
  身に付けて、歌らしきものに合わせて踊る姿は、歌は四国88ケ所巡りで歌う御詠歌に似ている、そして踊りは
  盆踊り風です。御詠歌と同じ鈴のようなものを鳴らしながら歌い踊っている人もいます。信仰のルーツは、日本の
  仏教と同じだと納得がゆきました。

                                      玉山祠写真集
 
ハロン湾
  以前から一度、ハロン湾をクルーズをして見たいと思っていましたので今回、友人と短い旅行でハロン湾にやって
  来ました。広範囲の景勝地で、一泊するクルーズなどは、かなり奥の方まで入って行くクルーズがあるようです。
  大小3000もの奇岩や島々が存在するハロン湾は、海の桂林とも言われており、1994年にユネスコ世界遺産の
  自然遺産に登録されているベトナムきっての景勝地です。
  言い伝えでは、中国がベトナムに侵攻してきた時、竜の親子が現れ敵を破り、口から噴き出した宝石が、島々と
  なったと、伝えられていると言います。地質学的には、桂林から南はニンビンまでの広い石灰岩台地の一角であると
  位置付けられているようです。石灰大地の沈降と浸食により、現在の姿になったと考えられています。

  私達が訪れた日、台風のため大雨で、欠航した船もありましたが、私達の船は出港し、ハロン湾を観光することが
  出来ました。しかし船に弱い私は、軽い船酔いで、食事があまり食べられず、景色も少し霞んでいて、写真も良くは
  撮れていません。太陽の光線の違いで、島の姿が色々変化すると言われるハロン湾の観光には、良い日ではなく
  残念ではありました。そのうえ どこかの島で、鍾乳洞に入る予定も中止です。
  友人の他に一人旅でやって来ていた女性との、3人組と他のグループ4人組の7人のグループでの出航でしたが、
  皆さん買い物に夢中で、楽しそうでした。物に執着を失った私だけ、気分が優れません。3人で飲んだ 
  ベトナムワイン・白は美味しかったけれど、船酔いとお酒に弱い私の分は殆ど、お二人に捧げました。
  料理もほとんどお二人で食べてもらいました。(ちなみに、この船の中で3人で注文したベトナムワインを注いでくれた
  ウェイターの若い男性の顔も見ていず、ワインだけ撮影してきましたが、友人はしっかりイケメン込みで写真を撮って
  いて、帰国後送ってくれました。それを見て「オー!」って、思った訳です。友人はイケメンに目敏い!ですねー)
  「また良い時にハロン湾に来て下さい。」と現地ガイドは言ってくれましたが、もう一度行くには、気が重く、ベトナムに
  もう一度行くなら今度は、真ん中地域 フエ付近・コースにしましょう


                                       ハロン湾写真集
 
ドゥンラム村
  ハノイから車で約1時間の、ベトナム式古い家々が残る村ドゥンラム村。のどかで静か。レンガを敷いた道や
  穴のあいたレンガを使った塀や壁が特徴らしい。日用品や野菜を売る店先に座っていたお年寄りから
  「大震災からの復興は、進んでいますか?」と言う質問をされました。ここ のどかなドゥンラム村でも、震災時
  テレビでは、リアルタイムで被害状況が流れていたそうです。「こんなのどかで静かな田舎村まで、日本の大震災は
  報道されていたのだなー」と思ったものです。古い家の庭を見せてもらって、お味噌壺の並んだ風景には、急速な
  近代化をして欲しくない雰囲気が残されています。クリスチャンホームのこの家は多分、私利私欲での近代化は
  ないだろうと思える雰囲気があります。庭に据えられた大きめの陶器製の池には、ブルーの睡蓮が美しく咲いて
  いました。


                                      ドゥンラム村写真集
 
食した料理    
      

ベトナム・ワイン
ちょっとイケメン男性も一緒に
     
ベトナム・エッグプラント・ピクルス   きのこ鍋 飲茶 
       
 ハノイ・ビール フルール・ジュース (左)  揚げ春巻き   南瓜のスープ  蟹の甲羅揚げ