はまったドラマ2

「ひとりごと」に書いた記事を掲載しています。興味のある方はお読みください。

はまったドラマ-2(ライオンのおやつ)

 NHKオンデマンドで見たドラマ「ライオンのおやつ」に時間を忘れてしまいました。そして泣きました。生きるって何なんでしょう・・・?

 あらすじは、ある島にあるホスピス「ライオンの家」の入居者(患者)に起こる出来事です。8話の話で綴られています。
 「ライオンの家」に3時に食べる最期のおやつをリクエストする箱があり、思い出話と共にリクエストして作って貰うことが出来ますが、
 しかしこれ抽選です。当たらないとリクエストはかなえられません。楽しいルールです。そして、みんなで思い出を共有するのです。

 注=「ある島」とは瀬戸内海にある今治市・大三島と言うことです。ドラマに登場するホスピスは実在しないそうです。
    松山から近い島です。ロケはこの島だったのでしょうか・・・?気になります。

 人は、生きたいと思っているのに生きられない・・・、死にたいと思うのに死ねない・・・、其々思い通りに行きませんね。辛いものです。
 私たちは生かされている限り生きなくてはなりません。そして、命を取り上げられる時、従うより方法はないのです。
 キリスト教徒である私は、よみがえってこの姿のまま天国で生きることを信じていますので、私は「天国へ移住する」と考えています。

 それぞれの人生観や宗教観で思いは違うのかもしれません。どう生きて、どう死を受け入れるかを考えさせられます。(2021年8月9日)



はまったドラマ-2(透明なゆりかごー1)

 NHKオンデマンドに2018年放映の「透明なゆりかご」と言うドラマがあります。コロナ外出自粛で時間に任せて見てみましたが、このドラマ
 かなり重いドラマでした。

 高校の看護科に通う高校生が産婦人科医院でアルバイトをして体験した事が題材となっています。沖田×華さんの漫画をドラマ化したもので
 現在再放送されているようです。

 その7話に母親と娘の愛憎が主題となっている話があります。これ私も共感する経験をしています。親子って・・母と娘って・・美しい関係ばかり
 ではありません。母親が自分の感情をコントロール出来ない位疲れている場合もあると思います。人間そんなに強くはないのです。

 私の体験をお話ししますと・・・私の母は姑と上手くいっていませんでした。いつも子供たちに「おばあさんは、こんなに意地悪だ・・。」と
 話して身方につけていましたが、私、小学高学年頃から「おばあちゃんだけが悪いのではない・・」ことに気付いていました。

 そこで正直に自分の考えを母に言うようになっていました。すると母は、他の子供はみんな無条件で自分の身方であるのに、時々姑に
 身方する長女の私を嫌うようになり、「おばあさんに似ている・・・」と言いながら私に辛く当たり、いじめらしき事をするようになって
 行きました。

 姑と何か有って気分が悪いとき、理由もなく八つ当たりが来たりしました。「私はもしかして、母が産んだ子供ではないかもしれない・・・。」
 なんて疑うほどにいじめが来ることがありました。弱い子供の私に当たることで憂さ晴らしが出来ていたとも思えます。

 注=いじめらしき事を母がしていたのは、小6~中3までで、中3の終わりに私が大病をしてから母は、意地悪をしなくなりました。
    やはり母親だったということでしょうか・・・?何か感じるところ(反省らしきもの)があったやもしれません。

 しかし我が家は家族が8人で、母親意外とは普通の関係でしたし、私自身が真面目で純粋な性格に産んでもらっていたため、ぐれたり
 道を誤ることはなく大人になりました。でも、母は不思議なことに、私に辛く当たりながら、妹には話していない父への不満や経済的苦労
 などを私に話していて、私が30歳代半ばの大人になると母は、長女の私を頼りにするようになり、なんでも話をする相手になっていました。

 親子って徹底的には憎めあえないのです。今、母は101歳で介護施設に入っていますが、入所してからも大切に可愛がられていた妹より、
 意地悪をした長女が度々訪ねて来て慰められているのです。

 きれい事ばかりではない母娘関係は誰にでもある問題かもしれません。しかし、この問題で苦しんでいる時、どう生きるかは表裏一体だと
 感じます。私自身も弱い人間で、環境によってはやけなど起こしたかもしれません。

 私の場合幸運で、思春期に誠実な彼が付き合ってくれていて、心の支えがあり、そのうちキリスト教という信仰に芽生えて「道しるべ」があり、
 尊敬できる穏やかな夫との結婚がありました。幸運だったと感謝しています。辛い時期は短く・少なかったとも言えます。

 辛い思春期を乗り切るのには、何が必要なのでしょう。何か心のよりどころとなる環境でしょうか?友人・先生・叔父や叔母・知人・家族
 そして自分の強さかも知れません。            (2021年5月14日)


はまったドラマ-2(透明なゆりかごー2)

 産科医院で起こる悲喜交交な出来事が題材になっているこのドラマ10回シリーズは、涙失くしては見られませんでした。

 女性の出産や流産・死別・不妊は思ってもみない悲しみや不安が交差する世界なのですね。其々に喜びだけでなく不安や疲れが女性には
 伴って出産をして、人生を生きるのだと思い知らされてしまいました。

 子供が産みたくても授からない人生もあれば、産みたくないのに出来てしまって殺してしまう選択をせざるを得ない場合もある。
 どんな選択が正解なのかは判りません。どう結論を出して納得するのが正解なのかもわかりません。

 また、子供への性的暴力についても取り上げていて、これには残念としか言いようがありませんでした。殆どの男性は女性に優しいと
 思いますが、どうしてこんなことが起こる状況が生まれるのか・・・子供だけでなく大人の女性がレイプされる場合なども、残念としか言い様が
 なく、悲しい現実があります。

 昔し遠い親戚の小母さんが、高校生の時レイプされてたった一度の被害行為で妊娠してしまい、お腹が大きくなるまで言えなかったため
 親戚のお寺にしばらく預かってもらい子供を産み、お寺の養子としてもらったケースもありました。お坊さんになった我が子を時々
 小母さんは見に行っていたと、私が大人になって聞かされて・・・「あの小母さんがそんな悲しみを乗り越えていたのか・・。」と
 悲しかったことがあります。

 明治生まれの戦前にお嫁に行った叔母さんは、嫁ぎ先から「丙午(ひのえうま)の年の生まれである」ことを理由に離縁され、子供を嫁ぎ先に
 置いたまま返された、悲しい事情を抱えた女性でした。

 生きることがこれ程しんどいものだったことをも感じさせられました。楽しいことや大きな喜びには犠牲も不安も体力の消耗も伴っているのだと
 思わざるを得ませんでした。でもこのドラマ・・・経験できない問題をドラマで知って一段成長したとも感じました。もう70歳代の高齢者なのに
 まだ心は成長できるのですね。               (2021年5月15日)



はまったドラマ-2(姉ちゃんの恋人)

 好きな脚本家に岡田恵和さんと言う方がいます。「姉ちゃんの恋人」は有村架純さんと林遣都さん主演のドラマで脚本を岡田恵和さんが
 書かれていました。2020年の作品で、心惹かれたドラマでした。有村架純さんもとても可愛い。バックに流れる音楽もミス・チルの歌も
 素敵で感情をそそります。

 あらすじは、姉ちゃんこと女性主人公は、高校3年の時交通事故で両親を亡くします。進学をあきらめて就職して3人の弟を養ってゆくことに
 なり働いています。その職場で知り合った男性が好きになって、自分から付き合いを申し込みお付き合いが始まりますが、深まりつつある
 お付き合いの中で、男性主人公から「僕はあなたのような人と付き合える人間ではない・・・。」と告白され付き合いを断られてしまいます。

 それは「自分は、暴力事件を起こして2年間服役していた前科者だ。」と言うのです。

 自分がすべて悪いと話しますが、それまでに知った人柄からそんな事件を起こす人と思えなかった姉ちゃんは、遊園地の観覧車に誘って、
 観覧車の中で、「ここは世界で二人だけです。普段弱さを出さないけど今だけは弱さも出して欲しい。事件の詳しい内容を話してほしい」と
 お願いするのです。

 その内容は、好きな女性が出来てプロポーズをしてOKをもらった日、嬉しさでお酒を飲んでデートをしていた時、二人の男性から殴られて恋人
 をさみしい所に連れ込まれレイプされそうになりました。「君を守る・・。」と約束していた男性主人公は、恋人を助けるためそこにあった角材で
 殴りつけてしまいました。

 喧嘩の経験がなかったため、加減が判らず大怪我を負わせて警察に捕まりましたが、一緒にいた恋人が「自分は乱暴されていない・・。」と
 証言してしまいます。女性は悪い噂やイメージが付くのを恐れて親の忠告に従ったようです。

 彼は「彼女がそう言っているのであればそうなんだ・・・」と罪をすべて自分だけで背負ってしまい、正当防衛は受け入れられませんでした。

 でもこの彼「自分は彼女を守る‥と言ったのだから、自分が呑み込めば彼女を守ったことになる・・。」と判断して、自分で全て背負って
 しまったのでした。

 この話を聞いて姉ちゃんは、もっと好きになってしまい「恋人になって欲しい」とお願いするのです。

 彼は受け入れてくれ付き合いは続いていました。そんな時、男性主人公の元彼女に街で偶然出会ってしまいます。そして、女性主人公と
 「乗り越えたいんだ・・・。」という彼の言葉に従って一緒に元彼女と3人で話をすることになりました。

 元彼女は「謝らなくては・・・」と切り出しますが、男性主人公は「謝らないでほしい、あの時の話はもうするのは止めよう、君は悪くない。
 僕が飲み込んで受け入れたことが意味がなくなるから・・・、飲み込んで服役したことで君を守った事になると思いたいんだ・・・・。
 君は幸せになることから逃げないでほしい、幸せでいて欲しい。」と言います。

 元彼女は「だって許せないでしょう・・・。」と答えますが、「そうでないと自分が服役したことが意味がなくなるから・・・。」と元彼女を
 現在の彼女の前で説得しました。

 そして、「今僕は幸せなんだ。今までのすべてのことは、この人と出会うためのものだったと思えるんだ・・・。」と話します。
 元彼女も「ありがとうございます。ありがとう。幸せになろうと思います。」と答えるのでした。

 その話し合いから、この3人は問題を乗り越え心がスッキリし、新しい人生を歩みだすことが出来ました。

 ちょっと悲しいことではありますが、素敵でした。現実に有ったら、美しい話ではありますがかなり厳しい現実ですね。甘くない世間を
 どう生きるかと言う課題も抱えるでしょう。男性が女性を守るということは、こんなきつい場合もあるということでしょうか?

 こんな素敵な男性、幸せをつかまないでは悲惨すぎます。      (2021年4月20日)


はまったドラマ-2(もう一度君に、プロポーズ)

 コロナがまた増え始め警戒が必要となっています。ますます外出が難しくなって、動画サイトで映画やドラマを見る機会が増えました。
 古いドラマにも何かしら考えさせられる台詞を見つけて、納得しています。

 今回は2012年のTBSドラマ「もう一度君に、プロポーズ」という「竹野内 豊」さんと「和久井 映見」さん主演のドラマです。

 女性主人公が「くも膜下出血」で手術した後、最近5年間の記憶を失ってしまいました。そこで結婚していたことをすっかり忘れて、
 夫を知らない男性と思ってしまった状態での夫婦の関係をテーマにしたものでした。

 穏やかで、しみじみと進行したドラマですが、男性主人公の育ての親・父親がとても素敵で心和みます。(男性主人公は養子でした。)

 しかしこれ、養子だったからこんな素敵な父親になれたのかもしれません。やはりそのことが心に大きく、気を使ったと思います。
 実の親子なら油断して、わがままが支配したかもしれません。

 そして、親子の結びつきは強く信頼しあい、認め合っています。素敵な親子です。この関係には感動してしまいます。また父親役
 小野寺 昭さんが最適役で、やさしさ・笑顔満載で心が和みました。

 そのドラマの進行の中で、女性主人公が記憶をなくしてから同窓会で、元彼に出会います。元彼は一度結婚して離婚した状態でした。
 その元彼の言葉が気になりました。女性主人公に話しかけるシーンで「恋人だった君と別れたことには後悔はない。しかし、妻と
 離婚したことには少しの後悔がある。恋人と結婚していた人とには違いがあるんだ・・・。」と言うセリフです。

 かなり気になります。納得も行きます。目からうろこでした。私自身も、付き合っていた初恋の彼と別れたことには後悔はありませんが、
 夫とは問題が生じても別れる選択は思いつかなかった・・・。この言葉同感するセリフでした。

 そしてもう一つ、女性主人公の母親が言った「結婚した理由より、長く続いた理由が大事・・・」と言う言葉です。
 結婚って結婚する決め手より、長く続いた理由が重いのかもしれません。何故長く続いたのか・・・・居心地が悪くなかった・・・・
 耐えられたのではなく、耐えるこという思いがなく続けた人生‥‥と言うことでしょうか?

 結局、一度離婚を決意した二人が、男性主人公の父親の死をきっかけに、女性主人公は自分で書いた日記に書かれていた幸せだった
 5年間の記録を読んで、不安とか不満もあって百点満点の旦那さんではなかったけど関係の良かった5年間を知り、「これからもずっと
 俺の妻でいてくれないか?」と言う申し込みを受け入れて、もう一度夫婦を再出発することになります。 (2021年4月16日)


古い映画

 二十数年前、夫が勤めていた外資系の会社の上司だった人から、妻の私に電話がありました。
 「奥さんに是非見てほしい映画があるんですが・・・・。」と言うものでした。

 題名は「時雨の記」吉永小百合さんと渡哲也さん主演の映画だそうで、監督の澤井信一郎さんとは、大学の同窓生だと
 言っておられました。宣伝に協力したのでしょうか・・・・?

 夫と二人で映画館に見に行きました。素敵な映像の映画でした。昔の監督小津安二郎風場面もあり、心地好い映画でした。
 友人・知人にも勧めたりして見てもらったりしたものです。

 ここに来て何故か夫が「時雨の記」のDVDを買ってきました。どんな心境だったのでしょう?

 パソコンで見直してみました。少しカットされていて映画より短くなり画像も少し悪くなっていますが、品の良い落ち着いた大人の
 恋愛物語です。

 主人公の男性(渡哲也)は56歳の建築会社の専務、女性主人公(吉永小百合)は48歳の20代で未亡人となった華道師範の
 女性です。
 20年前に男性主人公は会社の大物のお葬式で彼女に出会い、女性主人公に一目ぼれして面影を追い続けていていました。
 20年後偶然同じエレベーターに乗り合わせて再会し、しっとりした大人のお付き合いが始まりましたが、肉体的には結ばれることなく
 男性主人公が心臓の病で死んでしまいます。DVDの表紙には、「心で、愛しぬく。」と小見出しで書かれています。

 中年の恋ですが、とてもさわやかです。時として涙がこぼれました。「こんな恋もいいなー」と思いますが、男性には妻も家庭も有り
 妻には悔しさが残ります。しかし、大人の男性の一途な思いが、せつないです。

 主人公の男性は、再会した思いを寄せた女性と残りの人生を過ごしたい思いがありました。恋した女性と住む終の棲家の設計図を
 残して、好きな女性の胸に抱かれて死んでしまいます。5ケ月間のお付き合いでした。

 私ってやはり夢見がちな女なのでしょうか・・・・・こんな恋も素敵だなーって、憧れますが…もうそんな恋ができる年齢はとっくに過ぎて
 しまってドラマや映画で、感動するくらいです。しかし、やっぱり好いですねー。純愛もの・・・。   (2021年4月6日)